先日対面鑑定している時のことです。
様々なストレス解消法を試したけれど、どれもしっくりこない。何かいい方法はないだろうか…
というニュアンスのご相談を受けました。
「大金も長時間もかからず、睡眠に近い位の効果があるストレスの解消法があるにはあるんだけれどなぁ…」
と私がお話ししましたところ、その方はそれは何かと興味を示して下さいました。
ところで、皆さんは最近いつ涙を流しましたか?
昨日?一週間前、数ヶ月や半年前… などなどそれぞれ色々だと思います。
私は、一ヶ月前久しぶりに観た映画「Sound of music」のワンシーンで 思わずボロボロきてしまい止まらなくなりました。フォン トラップ大佐が子供たちの歌声に心を開いて歌うシーンです。(昔はこのシーンでそうではなかったのですが^ ^) 他には好きな歌手の素晴らしい声、あるいは弦楽器の奏でる美しい旋律に…などなどです。
私、葛城は決して涙もろい方ではありませんが、これも涙を流していいのだと納得して以来 もっと泣いて感動しちゃえ!と思ったのです。
そう、「涙を流す」ことが注目されているのをご存知でしょうか?
最近は「涙活」なんていう活動もあるくらいです。
冒頭で触れたストレスの解消法とは、この「涙を流す」という方法でした。
今日は「涙」についてのお話を書きますね。
「涙を流す」ことは「笑う」こと以上に ストレス解消の効果があると大脳生理学の研究で明らかになりました。
例えば、皆様も普段の生活で悲しいことや悔しいことがあった時「涙を流す」ことで、スッキリしたとか なんだか落ち着いたというような経験があると思います。
これはなぜかと簡単に説明しますと、涙腺から「涙を流す」ことにより、ストレスのある状態の体に 副交感神経という体を「お休みモード」にする神経が活発化されるからです。副交感神経が活発化する状態というのは 他に「睡眠」があります。
つまり「涙を流す」とスッキリするというのは、起きている状態で睡眠をとったかのようなリラックス感を得られるからであり、ストレスをリセットし、思考の暴走を止めてバランスを取ることができるということです。
メリットとして、泣くのは誰にでもできることであり、短時間で終えられます。
ですから、ストレス解消方法の一つとしてぜひ「涙を流す」ことをオススメしたいのです。
実際に、「涙」は早稲田大学のラグビー部のようにスポーツ選手にも応用されており、試合前の緊張感などのストレス軽減に使われているというのです。
ここまで書き連ねてきましたが、なんとなく涙を流してみたくなってきませんか?(^^)
しかし、中には泣くことや「涙」を見せることに抵抗がある方もいらっしゃるでしょう。男性は特にだと思います。確かに仕事の場では御法度ですし、公的には憚られてしまいますね。ですが、日本では古来より男性も自然な感情に任せて「涙」を流していたことが和歌や文学にも綴られています。「涙を流す」事は決して恥ずかしいことではなく、ごく自然なことと理解してもらいたいのです。
「全米が泣いた」というフレーズ同様、日本人ももっと自然に泣いていいと思います。
我慢を重ねた上でホロリと流す涙は高いストレス状態を一気に解放すると言われます。
いい汗をかくという言葉があるように、流す涙もいい涙を流す方がいいとのことです。
泣き方によりエネルギーの消費も様々ですが、なるべく疲労度の少ない涙が望ましいですね。
感動から沸き起こる「情動の涙」が質のいい涙と言われます。
例えば、もらい泣きや共感の涙には、人の繋がりの温かいものを感じますね。
感情のままに泣きたい時は、我慢することなく素直に、自然に泣いてしまいましょう。
きっとスッキリした思わぬ効果を実感できることと思います。逆に泣けないという人は、ストレスの調整弁がうまく機能していない可能性がありますので心配です。
人は感情をもつ生き物であり、感情の涙とは人間のものならではと言われております。
笑うことも大事ですが、「涙を流す」ことは心や精神の調整剤であり、このストレス社会だからこそ生かしてほしいのです。「涙」をもっと身近に、瞳を潤すだけでなく頭も心も潤して下さい。一粒の「涙」があなたを変えていき、「涙」が現代の日本人の心をもっと深く豊かにしてくれるものと信じております。
参考引用文献 2013.9 「涙のキキメ」マガジンハウス
投稿日:2016/01/19